ネットワークカメラには「セキュリティ対策」が必要です。
セキュリティレベルが低ければ乗っ取り・改ざん・盗聴などのリスクにさらされるおそれがあります。
この記事ではネットワークカメラのセキュリティリスクと7つの対策について詳しく解説します。
ネットワークカメラ(別名IPカメラ)は、カメラ本体にIPアドレスが割り振られているため、インターネットに接続できます。
つまり、パソコンなどと同じようにセキュリティリスクにさらされているのです。
企業であれば顧客情報や製品情報を盗まれる・個人なら不在時間など空き巣に入るための情報を得るために使われるかもしれません。
このようなリスクに備えるためには、ネットワークカメラの「セキュリティ対策」が必要です。
この記事では、ネットワークカメラのセキュリティリスクと7つの対策について詳しくお伝えします。
この記事の目次
ネットワークカメラのセキュリティリスク
ネットワークカメラはIPアドレスを持っているカメラで、ネットを経由してデータの送信などを行えます。つまり、スマホやパソコンと同じ機能を持ち、便利に使えるカメラです。
その便利さからさまざまな場所で活躍していますが、その分多くのリスクもはらんでいます。
【ネットワークカメラが持つセキュリティリスク】
・不正アクセスやマルチウェアの感染
・管理者アカウントの乗っ取りやなりすまし
・通信データの盗聴や改ざん ・機器の破損やネットワークの切断
まずはセキュリティリスクにどんなものがあるのかを知っていきましょう。
1-1. 不正アクセスやマルチウェアの感染
ネットワークカメラは、インターネットを経由して映像や音声データを録画・録音します。インターネットを経由する以上、不正なアクセスやマルチウェアの感染などのリスクが考えられます。
不正アクセスやマルチウェアの感染は、このあと解説するほかのセキュリティリスクを招く原因にもなるため、対策が必要です。
1-2. 管理者アカウントの乗っ取りやなりすまし
ネットワークカメラのセキュリティリスクは、不正アクセスやマルチウェア感染だけではありません。カメラを管理する管理者アカウントの乗っ取りやなりすましもリスクのひとつです。
管理者アカウントの乗っ取りやなりすましが発生すると、以下の被害が発生する可能性があります。
【管理者アカウントの乗っ取りやなりすましによる被害】
・録画
・録音データの不正ダウンロード
・カメラの不当操作
・サイバー攻撃や迷惑メールの発信源
管理者アカウントからカメラや録画データなどを勝手に操作して手に入れるのは、
乗っ取りやなりすましではよくある被害のひとつです。
最近では、サイバー攻撃や迷惑メールの発信源としてネットワークカメラを悪用する手口も報告されました。
管理者アカウントの乗っ取りやなりすましは、
自分たちが被害を受けるだけでなく加害者になる可能性も含んでいることを知っておきましょう。
1-3. 通信データの盗聴や改ざん
管理者アカウントの乗っ取りやなりすましは、カメラで得たデータの盗聴や改ざんによる被害も引き起こします。盗聴や改ざんしたデータを別の犯罪行為に利用された場合、重大な事故につながる可能性が高いです。
また、盗聴や改ざんしたデータを外部に漏らされるリスクもあります。
ネットワークカメラのデータが漏えいすれば、利用している企業や施設の重要な情報が外部に漏れるだけでなく、
そこにいる人たちのプライバシーも侵害されます。
通信データの盗聴・改ざん・漏えいは、絶対に防がなくてはなりません。
1-4. 機器の破損やネットワークの切断
ネットワークカメラが抱えるリスクは、サイバー攻撃によるものだけではありません。物理的な影響によるリスクも考える必要があります。
【ネットワークカメラが抱える物理的なリスク】
・機器の破損
・カメラとサーバーをつなぐ回線の切断
どちらも不具合がひどければ映像や音声を記録できません。
物理的な被害は第三者による破壊や持ち去りだけでなく、災害や事故・経年劣化で起こる可能性があるため、注意が必要です。
ネットワークカメラに必要な7つのセキュリティ対策
ネットワークカメラのセキュリティリスクは、厳重に行わなくてはなりません。しかし、リスク対策を万全な状態で行うには、ネットワークカメラや情報セキュリティの知識が必要です。
IT人材の育成や情報セキュリティ対策の実現を行っている「独立行政法人情報処理推進機構 特定用途機器情報セキュリティ対策検討委員会(IPA)」では、
「ネットワークカメラシステムにおける 情報セキュリティ対策要件チェックリスト」を公開しています。
このチェックリストに従って対策を行えば、ネットワークカメラを安全に利用できます。
チェックリストの内容を参考に、ネットワークカメラに必要なセキュリティ対策をまとめました。
2-1. プライバシー・セキュリティ機能を搭載している製品を選ぶ
ネットワークカメラの中には、録画した映像や音声を守るためのプライバシー・セキュリティ機能を搭載した製品があります。代表的な機能としては、以下の機能があげられます。
不正アクセスなどを防止するのはもちろん、怪しい接続があればすぐにカメラが通知するため、
【ネットワークカメラの代表的なセキュリティ機能】
名称 | 機能 |
---|---|
ステルス機能 | SSIDを隠してハッキングを防止する |
ファイアウォール | 情報保護システムで、不正な侵入があると管理者へ通報する |
被害を未然に防げます。 ネットワークカメラを導入する際は、これらの機能が搭載されている機種を選びましょう。
2-2. 安全性の高いファームウェアが適用されている製品を選ぶ
「ファームウェア」とは、映像の読みこみ・パスワード保護・ハードウェアの作動などに必要なプログラムです。ファームウェアに脆弱性があると、ウイルスやサイバー攻撃のリスクが高まります。
ネットワークカメラを選ぶ際は、セキュリティ機能だけでなく安全性の高いファームウェアを搭載している製品を選びましょう。
ネットワークカメラを導入する際は、映像を映すスペックだけでなく安全性にも注目してください。
2-3. 安全性の高いパスワードを設定する
ネットワークカメラは製品の型番号がわかると、ネット検索でアカウント名と初期パスワードが入手できてしまう場合が多いです。どんなにセキュリティ対策をしても、アカウント名やパスワードが外部に漏れては意味がありません。
ネットワークカメラを導入した際は、初期設定のパスワードのまま使用するのは避けましょう。
導入後は必ず安全性の高いパスワードを設定してください。
パスワードは、英数字・大文字・小文字をランダムに組みあわせると、安全性が高くなります。
2-4. ファームウェアやセキュリティソフトは常に最新の状態にする
安全性の高いセキュリティソフトやファームウェアを導入しても、アップデートを行わないままだと意味がありません。ネットワークカメラ導入後は、定期的にアップデートを行いましょう。 パスワードも定期的に変更するとより安心です。
ネットワークカメラのセキュリティを高い状態に保つには、
メンテナンスが欠かせません。 導入後は定期的に異常がないか確認しておきましょう。
2-5. NTPの信頼性を確認する
「NTP」とは、カメラの時刻情報をサーバーから受信した時刻と同期させる仕組みです。NTPに異常があると、何らかの被害を受けた時刻と通知がずれてしまいます。
時刻の同期がずれると異常が発生した正確な時刻がわかりません。
異常の特定が難航するだけでなく、異常がサイバー攻撃などの犯罪行為であった場合、
映像データを証拠として残しても意味がなくなります。
NTPの信頼性が低下したままだと、せっかくのデータを証拠として活かすことができません。
NTPの信頼性は、セキュリティ同様定期的にチェックしましょう。
2-6. 信頼性の高いDDNSを導入する
導入の際に気を付けることは、ネットワークカメラだけではありません。ネットワークカメラに使用する「DDNS」にも注意が必要です。
「DDNS(ダイナミックDNSサービス)」はIPアドレスを変更しても、最初に設定したドメインに対応させるためのサービスです。
ネットワークカメラのIPアドレスが不定期に変更されても、すぐに対応するために導入します。
DDNSにはさまざまな種類があり、中には無料で提供しているものもありますが、ネットワークカメラに利用する際はできるだけ信頼性の高いものを導入しましょう。
信頼性の低いDDNSは、不正アクセスによる情報漏えいリスクが高まります。
DDNSからの情報漏えいリスクを防ぐには、強固なセキュリティを有しているサービスが必要です。
ネットワークカメラに導入するDDNSは、必ず強固なセキュリティを導入したサービスを選びましょう。
2-7. 実際にカメラや回線の劣化を確認する
ネットワークカメラは災害やいたずら・経年劣化など物理的な影響もうける可能性があります。そのため、インターネットの面だけでなく実際にカメラや回線の様子を確認することも大切です。
カメラや回線に異常があった際に実際の様子を確認するのはもちろんですが、定期的に異常や劣化がないか調べることも行っておきましょう。
ネットワークカメラのレンタルはセキュリティ対策の一環としても有効
ネットワークカメラのメンテナンスは大変です。
セキュリティ面だけでもこれまで解説した内容を行う必要があります。
セキュリティ面でのメンテナンスの手間をなくしたい場合、ネットワークカメラのレンタルが有効です。
レンタルのネットワークカメラは、レンタルもとで定期的にメンテナンスされています。
これは、セキュリティ面でも同様です。 一時的にネットワークカメラを利用したい場合などは、
レンタル品を活用した方が手軽で安全に利用できます。 レンタルネットワークカメラのひとつである「VWS Cam」は、防塵・防水性に優れた製品です。
しかも、使いたい月だけのレンタルサービスで価格はわずか月額550円で縛り無しで提供可能です。
ご利用場所は物理的な被害に強いため、お店やオフィスの中はもちろん屋外でも利用できます。
ネットワークカメラのレンタルに興味を持たれた方は、お問い合わせください。
まとめ
ネットワークカメラはさまざまなリスクが発生します。リスクを避けるには、セキュリティ面での対策が重要です。
ネットワークカメラを導入する際は、必ずセキュリティ面の対策をしっかり行いましょう。
対策のコストを減らしたい場合は、カメラのレンタルも有効です。
ネットワークカメラのレンタルを検討している方はぜひ「VWS Cam」をご利用ください。